免税店紹介 北の漁場

voice 2017/6/20

札幌の海産物なら中央卸売市場

 今回ご紹介するのは、札幌の中央卸売市場横にある海産物販売とレストランを運営する北の漁場さん。日本人も外国人も北海道の海産物を求めて集まるエリアで、カニや魚を扱うお店がズラーっと並んでいます。その中で訪日外国人向けに免税販売を先陣切って対応したのがこちらの店舗です。販売する商品のほとんどが消耗品ですので、多くの皆さんの参考になるのではないでしょうか。本社の高橋さんに話を伺いました。

免税はいつから?

 札幌は北海道最大の都市で、道内各地を訪れる訪日外国人旅行者の大半が必ず宿泊滞在するようになりました。2015年夏に業界の会議の中で免税店化を勧める話を聞き、担当部署にこちらから連絡をして情報収集を開始しました。検討前は、海産物が多い当社には免税は関係ないと思っていたのですが、売上が少しでも上がる可能性があるならばと思うようになりました。加えて当社は札幌だけでなく小樽運河沿いにも店舗があり、インバウンドのシェアが高まっていることもあって、新しいことにチャレンジしようと免税化を決定しました。まずは小樽店で12月にスタートし、現在は合計5店舗全てで対応しています。

事前準備はいかがでしたか?

 夏に検討開始、冬にスタートとスムーズに進みましたが、インバウンドのお客様が多いと言っても半分以上は日本人のお客様なので、社内には異論もありました。特に免税手続は煩雑で手間がかかるということだったので、「手続きミスが国際問題に発展しないのか?」とか「団体旅行客などの混雑時が心配」という声があったのですが、売上を伸ばすためには何もしない訳にはいかなかったのです。

 札幌は免税店が多くあるので、税務署への申請手続きもスムーズでした。

 それから、会計システムは非課税対応ができるように改修作業をしました。新しい免税専用のPOSレジも想定しましたが、かなりコストがかかるため従来から利用しているPOSをアップグレードすることで経費を抑えることができました。

 ホームページも外国人に理解してもらえるように英語、韓国語、中国語(繁体字、簡体字)に多言語化し、免税のシンボルマークもトップページにレイアウトしています。

北の漁場

免税対応の効果は?

 試験的に1店舗で開始した免税対応ですが、慣れれば誰でもできることがわかって半年後には5店舗での対応を開始しました。

 外国のお客様はまだまだ多くはなく日本人が主力ではあるのですが、一人のお客様の購入単価で比べると外国のお客様の方が高額です。そういう点からも効率的ですね。免税で少しずつ純増していけているので、とてもありがたいです。

北の漁場

 海産物やお菓子類などの消耗品が主力ですが、一部コーナーに一般物品を置いてみることになり、南部鉄器やお菓子、扇子など外国人にウケそうな日本商品を並べてみました。今までなかった需要を掘り起こすものなので試行錯誤の連続ですが、このように対応していると外国人に人気のあるものがだんだんとわかってきますね。

 昨年から爆買いが落ち着いたことによるインバウンド消費の否定的報道が目につきますが、当社ではもともと高額商品を扱っていないので全く影響は受けていません。2015年12月からのスタートなので1年経って免税販売額の前年比がわかるようになりましたが、およそ150%ほどになっていることがわかりました。やはり免税対応は良い効果につながっているようです。

外国人の対応は難しい?

 免税開始前も外国のお客様の対応はしていましたが、免税の知識がなかったので最初は戸惑いがありました。それでもすぐに慣れてきて、今は店内にお手製の多言語POP広告なども掲示しています。外国語は全くわからないスタッフでも怪しい発音の外国語単語を駆使しながら対応できていて、今は免税手続きを不安に思うスタッフは一人もいませんよ。見た目ではなんだかわからないカラスミなどの商品も、「オッケーオッケー!」と笑顔で対応していれば売れてしまうんです(笑)

北の漁場

訪日外国人に人気なのは?

 免税販売開始当初は食品類のみの免税で、一般物品は販売していませんでした。それでも効果が出てきて、一般物品コーナーも作ってみようということになり札幌の店舗にお箸や扇子などを陳列するコーナーを作りました。

 今の売れ筋はホタテの貝柱、珍味などの海産物や、ブラックサンダーやメロンまんじゅうなどのお菓子、そしてわさびやパックの味噌汁、刺身醤油などの純日本食品・調味料などですね。一般物品だとマグネット商品や忍者を連想させるくさりがま(!)が人気です。

 免税が軌道に乗ってきたこともあり、インバウンドの売上は伸びる一方です。新しいことにチャレンジしようと開始したものが、今や主力の一つになったと言えます。

海外発送

 現在の主力商品はお菓子や乾物など生鮮食品ではありません。それでもタラバガニなどナマモノも購入いただきたいので、海外へ直接発送するサービスも開始しました。対応可能国をシンガポール、ベトナム、マレーシア、香港に限定していますが、まさしく手ぶら観光をしていただきながら帰国後にご自宅に鮮度の高い商品が届くというものです。カニを持ったまま旅行を続けると、帰国後のご自宅ではせっかくの新鮮な海産物が最高の状態で食べていただけませんから。

北の漁場

 免税の購入記録票には、税務署に確認して送り状を貼りつけることで対応ができます。

 商品価格よりも送料の方が高額になる場合もありますが、是非ご利用いただいて新鮮な海産物をご自宅で食べてほしいですね。

これからの対応は?

 免税を開始して1年半が経ちますが、札幌店の周辺はまだ免税対応をする同業他社はあまり多くありません。インバウンド消費は低迷するようなことはなく、今年になってとても好調に推移しています。当社では積極的に対応をしてきましたので、これからもスピードを落とすことなく進めていく予定です。

 まだ日本人の方が多いですが、ふらっと入ってくる個人のお客様を更に増やしていけるように頑張っています。

取材を終えて

 情報をキャッチして、社内の異論をはねのけての対応が売上げアップにつながっているのは、物販をする皆さんのお手本になると感じました。見た目になんだかわからない海産物や加工品を、「オッケー、オッケー!」で売ってしまうのは何とも可笑しく、リアル店舗のコミュニケ―ションの楽しさを感じます。多くの海産物販売の店舗が並んでいながら免税対応をしているのはわずか数社しかないのが不思議ですが、ぜひこのインバウンド対応を継続してその効果を周辺の店舗に拡散していただきたいと感じました。

 わからないことを始めて試行錯誤には苦労があるようですが、北海道の美味しい海産物をアピールしてほしいですね。

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